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飛騨の里「車田」の稲刈り 里山に広がる日本の原風景

2018年 9月22日

飛騨の里 車田の稲刈り

飛騨の里「車田」で稲刈りが行われました。

飛騨の里 車田の稲刈り

「車田」は、高山市松之木町と佐渡市に現存し、かつては伊勢神宮に献上するお米を作る水田として、車輪の形に苗を植えたので名づけられたと言われています。

飛騨の里 車田の稲刈り

飛騨の里は、飛騨各地から古い建物等を移築し、里山の中に昔の飛騨の暮らしを再現した集落博物館で、高山市松之木町の車田を復元してあります。

飛騨の里 車田の稲刈り

飛騨の里 車田の稲刈り

飛騨の里 車田の稲刈り

飛騨地方でも 稲刈り や 乾燥 は機械で行うところがほとんどで、貴重な手作業の 稲刈り や はさ掛け の様子を撮影できるのは、ここ飛騨の里だけではないでしょうか。

飛騨の里 車田の稲刈り

また、車田の横には白川郷から移築された合掌造りの旧西岡家がありシチュエーションは完璧、まるで◯十年前にタイムスリップしたかのような日本の原風景が広がっています。

飛騨の里 車田の稲刈り  

火ぶり漁 清流馬瀬川の伝統漁法 川面に揺らめく幻想的な松明

2018年 9月21日

9月19日、今シーズン最後の「火ぶり漁」を撮影してきました。

火ぶり漁

「火ぶり漁」は、川岸のかがり火と 川の中で竹ざおにつるした松明を揺らし、驚いて逃げた鮎が しかけた網にかかる下呂市 清流馬瀬川の伝統漁法です。

馬瀬川

昔は地域で行われていましたが、幻想的な雰囲気を地域おこしにつなげようと2012年に復活し、毎年8月下旬から9月中旬にかけて数回行われています。

火ぶり漁

鮎を追う「ホーホー」という声が川面に響き、かがり火に照らされ川面が美しく輝き、松明が揺らめく様子がとても幻想的です。

火ぶり漁

撮影のポイントは、シャッタースピードを長くし、揺らめく松明の軌跡を写すといい感じです。
ISO100〜200 f8〜11 シャッタースピード 4秒〜8秒
撮影結果がすぐ確認できるデジタルカメラならではの被写体でしょうか。

RAWで撮影し、撮影後 画像処理ソフトでハイライトの松明が白飛びせず質感が残るように調整します。

火ぶり漁

比呂池が火ぶり漁を初めて撮影したのは2015年で、当時はシーズン開始日に新聞記者さんが訪れるくらいで、ひとり寂しく撮影することが多かったのですが、今回はスタートまで1時間以上あるのに、川沿いに三脚が30台以上ずら〜りと並びました。

火ぶり漁

また、市役所の人が各カメラマンに馬瀬川大花火のクリアファイルを配布し、地域イベントのPRをされていました。来シーズンはさらにカメラマンが増えることが予想されます。

アユ 鮎 馬瀬川

火ぶり漁が始まった8月下旬は陽が沈んでもまだ蒸し暑さが残る気候でしたが、最終日の9月19日は長袖シャツに上着をはおっての撮影でした。
飛騨の秋は深まりつつあります。  

越中八尾 おわら風の盆 前夜祭 F1.4単焦点レンズが大活躍

2018年8月31日

越中八尾 おわら風の盆 が、明日9月1日〜3日まで開催されます。

おわら風の盆

そのプロローグとして、8月20日〜30日にかけて 前夜祭 がありました。

おわら風の盆

前夜祭は、毎晩ひとつの町ごとに20時〜22時頃まで行われました。

おわら風の盆

井田川対岸の町民ひろばが駐車場になり、各会場までは徒歩10分〜20分と、本番と比較しお手軽にアプローチできます。

おわら風の盆

地元民でない比呂池には、各町のおわらの違いはよくわかりませんが、開始前にはその町の特徴の説明があり、また、輪踊りや町流しだったりと町ごとで進行も違います。

おわら風の盆

フラッシュ撮影は「自粛」となっており、ISO感度をカメラのほぼ上限値まで上げないとブレて上手く撮影できません。

おわら風の盆

商店街の町ですと、明るい街灯や商店からの照明で比較的撮影がしやすいのですが、諏訪町などでは「ぼんぼり」はそれほど明るくなく、撮影には苦慮しました。

おわら風の盆

今回は暗さ対策として、最近通常の撮影では出番の少なくなった「開放値F1.4単焦点レンズ」が大活躍しました。

おわら風の盆

絞り値とシャッタースピード(SS)の関係
ズームレンズ 絞り:f2.8 SS:1/30
単焦点レンズ 絞り:f1.4 SS:1/125
どちらも同じ露出値です。(ISO感度は同じ)

おわら風の盆

絞り値が2段分明るくなると、SSは2段分短くなります。
動く人物は、1/125ではある程度止まりますが、1/30ではブレ、また、手ぶれも大きくなります。

おわら風の盆

デジタルカメラの進化により、ISO感度が100000を超える機種もあり、以前のフィルムカメラと比較して暗いところでの撮影は格段にしやすくなりました。

おわら風の盆

当時、高感度フィルムはISO1600で、増感してもISO3200でした。
今デジタルカメラを使っている人(比呂池も含め)が、フィルムカメラに持ち変えるとまったく撮ることができないのではないでしょうか。

おわら風の盆

伝統ある文化や行事を守り続ける人たちのご苦労、また、カメラの生産に携わる人たちのおかげで、こうして撮影できることに感謝しなければなりません。

しかし、カメラの性能がアップしているにもかかわらず、写真の出来栄えがアップしないのはなぜでしょうか・・・  

馬瀬川大花火 大迫力の尺玉 & 夏の終わりを告げる放物線

2018年8月28日

馬瀬川大花火

8月26日「馬瀬川大花火」が下呂市馬瀬の馬瀬川河畔で開催されました。

下呂市馬瀬
夕刻、東の空がやたらと明るいと思っていたら、大きな満月が昇りました。


馬瀬川大花火
馬瀬川大花火は、今回初めての撮影です。
早めに会場に入り撮影地点をチェック、風向き等を考慮し打ち上げ地点の上流 不動橋左岸に三脚をセットしました。

馬瀬川大花火

飛騨地方での今シーズン最後の花火大会で、スペース的にも余裕があったので、標準ズーム(タテ位置)と超広角(ヨコ位置)の2台体制としました。

馬瀬川大花火

また、馬瀬はロケーション的にも美しい景観が広がっているので、花火だけでなく周囲の景観も写し込みたいところです。

馬瀬川大花火

打ち上げの特徴としては、常に連続して上がり続けるというのではなく、数発の花火がセットで上がり、数秒の間隔をおいて次のセットが上がります。

馬瀬川大花火

連続で上がり続けると、バルブモードでリモートスイッチを常に押し続ける指は腱鞘炎になりそうですが、数秒の間隔があるので指のリフレッシュができ、比較的快適に撮影ができました。


馬瀬川大花火
フィナーレの尺玉連発
高さ! 大きさ! 大音響! ものすごい迫力です!
そして、すべてを包みこむかのように降りそそぐ放物線を見上げながら、夏の終わりを感じた比呂池でした。  

川せがき灯ろう流し ご先祖を送る日本のお盆の伝統行事

2018年8月20日

川せがき 灯ろう流し 飛騨高山

ご先祖を送るお盆の伝統行事「川せがき 灯ろう流し」が、昨夜、飛騨高山の中央を流れる宮川で開催されました。主催は東山連合寺院の皆さんです。

川せがき 灯ろう流し 飛騨高山
夕刻、柳橋では祭壇がもうけられ準備が進んでいました。


川せがき 灯ろう流し 飛騨高山
流れる灯ろうを線状に写すには、シャッタースピードが重要です。
通常は10〜20秒程度、ゆっくり流れるところは30秒程度必要になります。


川せがき 灯ろう流し 飛騨高山
水量が少なく、流れが岸に寄ってしまっているので、川幅全体に広がる光景が見られず、少し残念でした。

川せがき 灯ろう流し 飛騨高山

今年の夏は全国的に異常な暑さでしたが、飛騨高山ではお盆をすぎて朝晩はすごしやすく(というより寒い時も)短い夏がすぎようとしています。  

久々野大花火 予想した視線のはるか上空でさく裂する10号特大スターマイン

2018年8月16日

8月15日「ひだ桃源郷くぐの納涼夏まつり」が高山市久々野町で開催され、「久々野大花火」が打ち上げされました。

久々野大花火

日中から雨が続き、夜になって止むどころか、ますます強くなってきます。
通常の花火大会であれば「雨天中止」ですが、この花火大会は「雨天決行」

久々野大花火

比呂池は、町並みと打ち上げ地点が見渡せる、久々野小学校の前の路肩に三脚をセットしました。

久々野大花火

打ち上げ時刻が迫り、雨はさらに強くなるにもかかわらず、花火を見ようと人が集まります。
10号(尺玉)特大スターマインに、皆さんが寄せる期待がヒシヒシと伝わってきます。
10号(尺玉):広がる直径300m以上・上がる高さ300m以上といわれています。


定刻どおり打ち上げがスタートしました。

久々野大花火

それぞれの花火の大きさ・高さの差がとても大きく、フレーミングからはみ出すどころか、予想した視線を通りすぎてもさらに上昇し続ける弾道に、最初は唖然とすることもありました。
また、さく裂音が聞こえた数秒後、船山を始め周囲の山々に反射し地ひびきのように町中を揺るがす残響も感動モノです。

久々野大花火

本来であれば、標準ズーム&広角ズームのカメラ2台体制で撮り分けたいところですが、この雨ではとても無理。
左手はカサ・右手はリモートスイッチで、カメラの角度&方向調整・ピント&ズーム操作・露出調整等は的確に行うことができず、まさにネコの手も借りたい状態でした。

久々野大花火

条件の悪い時に、無理に複数の操作をしようとすると失敗します。
後半、比呂池はフィナーレを彩るであろう「10号(尺玉)特大スターマイン」の広がり・高さ・露出を想定し、カメラの設定を維持したまま撮影を続けました。

そして・・・

久々野大花火

来年は絶好の天候で撮れることを期待したいと思います。  

飛騨古川花火大会 宮川河畔で開催 打ち上げ地点からの距離は200m

2018年8月14日

飛騨古川花火大会

8月13日は、飛騨古川花火大会が、飛騨市古川町 宮川河畔で開催されました。

飛騨古川花火大会

日中は雷雨がありましたが、夕刻には雨が上がりました。

飛騨古川花火大会

宮川と荒城川の合流する場所が打ち上げ地点で、撮影場所は下流の宮川左岸に決めました。

飛騨古川花火大会

打ち上げ地点からの距離はわずか200m、こんな近距離からの撮影は初めてでした。

打ち上げ地点と ごしょうらい
画像を拡大すると国府町の「ごしょうらい」が写っていました。

【参考記事】
2017/8/15「ごしょうらい」ご先祖さまが迷わないよう 国府町のお盆の伝統行事 http://hiroike.hida-ch.com/e870301.html

飛騨古川花火大会

スタート時は、西寄りの風で良かったのですが、しだいに南寄りの風に・・・終盤の黄金スターマインは残念ながら煙の中でした。  

厄除け祈願の「手筒花火」飛騨高山 宮川河畔で開催

2018年 8月10日

飛騨高山手筒花火

昨夜8月9日、飛騨高山の夏の風物詩「飛騨高山手筒花火」が、岐阜県高山市の宮川河畔で開催されました。

飛騨高山手筒花火

飛騨高山手筒組と観客の皆さんの厄除けを祈願し、毎年8月9日に開催されます。

飛騨高山手筒花火

高山の中央を流れる宮川にかかる弥生橋とその下流の宮前橋の間に、4つのお立ち台が設けられました。

飛騨高山手筒花火

風向きは北寄りの予報で、比呂池は煙を避けるため下流側の宮前橋の上に三脚をセットしました。

飛騨高山手筒花火

花火は素人の比呂池が見るには、2種類の明るさが違う花火があるようです。
火をつけた直後、通常は赤い炎が出ますが、明るい方の花火は白に近い炎が出ます。

飛騨高山手筒花火

急いで露出を2段程度絞りますが、どうしても露出オーバーになってしまいます。
次回(来年)はこのあたりのところを研究して撮影したいと思います。

飛騨高山手筒花火

手筒花火が終わり今夜は虫の音が聞こえ、飛騨高山の短い夏が過ぎ行こうとしています。(でも昼間は暑いですが・・・)  
タグ :手筒花火

空町仏閣夜廻夜市 ライトアップや灯籠玉流で夏の思い出づくり

2018年8月7日

8月4日・5日「空町仏閣夜廻夜市」が、高山市の東山寺町と江名子川沿いで開催されました。

空町仏閣夜廻夜市

身近にある歴史・文化を再発見し、子供も大人も楽しめる夏の思い出づくりを目的に、高山青年会議所の主催で、お寺のライトアップ・夜市・灯籠玉流し・きもだめしが行われました。

公益社団法人 高山青年会議所
https://www.takayama-jc2018.com/blank-44


空町仏閣夜廻夜市
 宗猷寺 ライトアップ
 青色ライトで幻想的です。


空町仏閣夜廻夜市
 江名子川 灯籠玉流
 色が変わるLEDボールに子供たちが願いをこめて・・・長時間露光で撮影 


空町仏閣夜廻夜市
 雲龍寺 ライトアップ
 残照の空に山門が際立ちます。


空町仏閣夜廻夜市
 大雄寺 ライトアップ
 赤色は仁王様のイメージでしょうか。


空町仏閣夜廻夜市
 善応寺 ライトアップ
 砂に描かれた模様もいい感じです。


空町仏閣夜廻夜市
 江名子川 灯籠玉流

比呂池写真事務所のある東山寺町は、普段の夜は静かな佇まいですが、この2日間はとっても賑やかでした。  

飛騨高山花火大会 煙が吹いてこないよう撮影は風上から

2018年8月2日

8月1日、飛騨高山花火大会が宮川河川敷で開催されました。

飛騨高山花火大会

北寄りの風が吹く予報だったので、打上地点の北側で撮影場所を検討しました。

飛騨高山花火大会

花火は連続して上がるので、煙が自分の方に吹いてくると撮影どころではなくなります。

飛騨高山花火大会

上野平に登る道の途中に見晴らしの良い場所があり、多くのカメラマンが集まることを予想して早めに到着しました。

飛騨高山花火大会

周囲は畑に囲まれており、虫の攻撃を予防するため、この暑いのに長袖シャツを着て、防虫スプレーをたっぷりかけてスタンバイしました。

飛騨高山花火大会

打上時刻が近づいても、比呂池だけで、他のカメラマンは来ません。
次第に暗くなり、イノシシやクマに襲われるかもしれないと、ビクビクしながら撮影しました。

飛騨高山花火大会

飛騨高山花火大会

来年の花火大会は、市街地から撮影できるよう南寄りの風が吹いてくれることを期待したいと思います。  
タグ :花火大会